ミナリを見ました。
スティーブン・ユアン演じるお父さんが、農場を買っちゃうんだけどね、頑固親父で俺についてこい!みたいな感じなんだな。
で、大丈夫、まだやれるみたいな感じで粘るんだ。
子供の面倒を見ないといけないんだけど、両親はヒヨコのオスメス仕分けで忙しくて、面倒が見れない。
韓国から母親を呼び出して面倒を見させるっていう話なんだけどね。
私この映画好きじゃないんだな。
この親父が嫌いだからだけどね。
何気に、この映画に出てくるばぁばとか好きだよ。
英語は話せないし、言葉遣いは汚くて、孫にばあちゃんは何ができるの?って聞かれると、料理はできないし、男物のパンツで家の中をうろうろ。
できるのは花札。
孫の男の子からはおばあちゃん嫌い!って言われていて、変なにおいがする!とまで。
おばあちゃん家って特殊なにおいするじゃん。線香とか、畳とか、古い家屋の匂いとか。
私は好きだけどさ。
で、そんなばあばが、土地の川沿いに、いい場所をみつけて、
ここならミナリが良く育つって、親父にいうわけだよ。
ミナリっていうのはセリのことなんだけど、どこでも丈夫に育つことができるっていうわけだ。
でもスティーブン・ユアン演じる親父は耳を貸さない。
奥さんが、こんな田舎に住まないで街の方に住みましょう、息子に何かあったら、病院まで一時間よ、と説得しても耳を貸さない。
後でわかることだが、どうやら孫の男の子は心臓が悪いのだ。
だから、母親はこんな田舎に居たくない。すべては子供のため。
でも、親父は耳を貸さないのだ。
わたしもね、頑固だからわからんでもないのさ。
この夫婦は、都市部でヒヨコのオスメス選別をする仕事をしていて、親父は、
ずっとヒヨコのオスメス選別の仕事をして生きていくのか?!俺は嫌だ。
と宣言する。
奥さんはね、もともとその仕事得意じゃなくて、一緒に始めたばかりで苦手。
でも、努力して早くできるように練習して、仕分けの仲間から、凄い早いじゃないか、と褒められるまでになるの。
旦那は旦那で、選別の合間に農場の世話をするんだけど、色々うまくいかないことが積み重なっていって、むしゃくしゃしてしまう。
でも、旦那は古くさいやつで、悩みを見せちゃいけないと思っているんだ。
彼はいつも一人で畑に出かけていく。
近所の農場の親父がいうセリフは印象的だ。
人のことは言えないけど、頑固親父が、俺についてこい!バリにずっと生きていて、それにずっと耐えてついていく奥さんが、ずっと苦悩していて、どんどん気持ちが離れていく様を見ているのがつらいよ。
でも、頑固すぎて、彼女のことや、息子たちのことを優先できないんだ。
そしていつも勝手だ。
子供たちを大事に思っているなら行動で示してほしい。
それができるはずなのだ。
私の親父も頑固だから、色々思い出したよ。
人の話を聞きやしない、都合が悪くなるとものにあたって、怒って何処かに出ていくのだ。
この生き方がいいとは言えない。
私はこの映画をずっと奥さんの目線から見ていたよ。
それぞれが大切にするものを優先すればいいのかもしれない。
でもその前に君たちは家族になって、生きてきたのだから、優先させるものは何なのか、対話するべきなのだ。