アダプション/ある母と娘の記録を見てきました。
メーサロシュ・マールタ監督特集上映が、シネマカリテでやってました。
シネマカリテに行くのは数年ぶり。
コロナ禍は全然いってなかったからな。
映画はそれなーりに、人が入っていた。
メーサロシュ・マールタ、全然知らない。
ハンガリーの女性映画監督らしい。
この映画は。
ドラマかな。ヒューマンドラマ。
主人公は、43歳の妙齢の女性。
朝起きて、カーテンというか、ブラインドをあける。
棚には、旦那の写真。子供はいなさそう。
出勤すると、家具をやすりで、する仕事。
一日中やすりでするから、木くずだらけ。
木くずは中にまって、なんだか霧みたいにしろボケている。
昼休みや仕事終わりには、空気で飛ばして家路につく。
ある日、年若い未成年の女性と仲良くなっていき、アダプションについて考え始める。
この映画は、なんていうかね。
撮り方が独特ね。
すごく人に近づいて撮るわけ。そんな近づく?っていうぐらい。
眼にクローズアップして、背骨にクローズアップして、シャワーで浴びる鎖骨から乳房にクローズアップして。
兎に角めちゃくちゃ人に寄って撮影するんだね。
ただ、あまり言葉は発しない。
あんなと主人公は、どんどん仲良くなっていく。
そこまで言葉を交わさなくても、お互いに、いいよ、会おう、って思ってる。
でも他人。でもなんだか。一緒にいたい。
なんだかよくわからない。
主人公、実は旦那が死んで、未亡人。
実は不倫してる。あなたの子供がほしいの、私健康よ。
もう子供はいらないんだ。
主人公、寂しくないように、孤高に見えて、実はすごく寂しそうなの。
わかってもらえない。
アンナが、養子はやめな、彼らは傷を負ってるのよ、ってささやく。
聞いていたんだけどね。
この映画ね、なんか、撮り方が独特でね。
彼らの顔。顔顔、顔顔顔。そこをすごく映すのね。
あまりセリフはないの。
何故か泣いていたり。不満そうで。
まなざしが訴えてくるんですね。
子供が欲しい主人公。
結婚したいアンナ。
彼女たちはどうなっていくのか。
それを暗示する彼女たちのまなざし。
最後の吐息。
それらがすべてを伝えてくる。
何とも言えない最後なんですね。
結構よかったです。