MINAMATAを見ました。
楽天TVですね。公開はたしか去年とかなんですけど。
みんなご存じ、誰もが知っている、水俣病についての映画です。
小学校とかの時だったと思うけど、日本の四大公害の一つということで授業で習う。
水俣病、四日市ぜんそく、イタイイタイ病、新潟水俣病。
そのうちの水俣病というのがこの映画の話。
水俣病についての映画っていうのは、実はこれまで見てきたことがなくて、今回みるのが初めて。
症例自体は文字では読んで教科書で見て知っていて、熊本で起きた公害病。
症状自体は、手足の震え、言語障害、感覚障害など脳に受ける障害によるものだ。
主な原因は、メチル水銀によるもの。という。
で、そのぐらいの知識と、NHKの知識ぐらいしかない私はですね。
ジョニー・デップの映画でしょうか?
という軽い感じで見ちゃってたんですけど、さ、はい。
いや、3回ぐらい止めたよ?
ちょっとまってくれ、一旦休憩させておくれよ、デップ。
最初はね、まあ、いいのよ。
戦争カメラマンことジョニー・デップが、落ちぶれて、お酒に溺れて、俺の写真を使ってくれ、ってライフの雑誌におしかけたりしてね。
毎晩夢には、第二次世界大戦のことを夢に見て。
子供はいるのに一緒に住んでいない。俺はもうすべてやった、みたいな感じのデップが誘われるままに、熊本に降り立つのね。
最初の日本の家屋の描写やら、大自然豊かそうに見える感じやら、写真の現像の仕方を教える感じやらがなんだか、
ラストサムライ
感醸し出してくるわけね。なんだか、未開の地に降り立ったトム・クルーズが、文化人として、いろいろ教えて戦いに勝つみたいな。
で、最初はね、アメリカでは落ちぶれているはずのデップが、あなたなら!!あなたに写真をとっていただいて、世の中に広めていただけたら!!みたいな感じでちょっと祭り上げられ感もあるんだけど、当の本人は、いや・・俺はもうダメだって・・みたいな感じでやさぐれてるわけね、それがだんだんと目的を持つようになるっていう話なんだけどね。
で、この映画ね、ただのラストサムライ映画じゃないんだね。
ところどころ、どこが本当で、どこも本当なのか、ちょっとわからない感じの描写もあるんだけどさ。
水俣病ってどんなだっけ・・・?っていう衝撃がすごいんだよね。
ちょっとまって・・脳性まひじゃないかこれ・・オアシスの・・・あの感じじゃないですか・・・。
と、ちょっとまってくれ、一旦心の準備をさせてくれ という描写が結構続くのね。
それをストレートに映してくるんだね。
あれは、マジの人か、マジじゃない人なのかはこの際おいておこう。
デップの代わりに自分があそこに立っていたら、そりゃ声がでないよな、っていう気持ちになるしな。
で、この映画でまた興味深いのは國村隼。
彼はなんていうか、あくどいキャラクターが似合うは似合うんだけどね。
あくどさの中にも、心を鬼にしなくてはならない、という葛藤が見えていいんだね。
実際のチッソの社長がどうだったかはわからないよ。
こういう大企業が悪いあるあるだと、最後まで企業は悪いやつでありふれているのが普通だけど。
そして、怒る住民たちね。
特に感情が高ぶった加瀬亮ね。
ここで、起こす行動は日本人ならではというか・・・というところがなるほど、となってしまう。
ハリウッド映画なのに、じめっとしていて、なんだか雨が降っている、そんな感じの映画でした。
教科書の一文を見逃してはいけない。
ちなみになんだけどさ、水俣病が今どうなっているか、ってググったよ。
今も裁判が続いていて、一時的に医療費は払うけど、患者として国やチッソは認めない、という状況らしい。まだまだ続いているのだ。
しかし、デップがチッソの工場に住民と押しかける場面ではいろいろ思ったよ。
どちらも地元の住民なのだから。