由宇子の天秤を見ました。
邦画ですね。U-NEXTでやはりやっている、U-NEXT最強である。
町山さんが、PUSHしてた作品ですね。去年かな。
そのうち見ようと思っていて年が明けました。
内容あんまりしらなくていきなり見たわけですが、当初ドキュメンタリー映画なのかな?って思ってたんですよ。
全然違います。
ていうか、ドキュメンタリーを撮っている監督が主人公、っていう話なんですね。
ある女子高生が自殺した事件で、いじめがあったのか、先生との交際関係があったのか、学校は全部知らないと嘘をつくのか、そういう焦点から、関係者みんなにインタビューしていくんですね。
で、それと同時に由宇子のプライバシーにも迫っていくんですけど。
由宇子の家は、塾を経営してて、お父さんが塾長。由宇子はその稼業をたまに手伝ってたりするのね。
塾はそこそこぼろぼろ感があるんだけど、どうやら父一人しかいないこじんまりとした塾。
で、この映画は
その両面の事象から攻めてきます。
由宇子は、ドキュメンタリー監督として、何があったのか、それを撮ろうとしているわけなのですが、ドキュメンタリー映像を撮る中で、試写しながらダメ出しをしている場面。
要するに納品される側のおえら方は、報道を否定するような、インタビューコメントを削除しろ、と一言いうんですね。
報道が殺したんだ、と発言した被害者家族の言葉を。
ありのまま、そのまま撮ることを許されず、
調整されて、造られたドキュメンタリーをある程度妥協しながらも、真実に迫ろうする由宇子。
しかし、その一方でプライベートにおいて、
別の側に立たされてしまうわけです。
ドキュメンタリーを撮ろうとしている由宇子は常に、正しくあろうと一生懸命に仕事をしています。でも、いつも怒りを抱えている。
それを見ていると昔の友達を何故か思い出していました。
いつも何故か仕事に怒っていて、抗えない大きな力に流されて行ってしまった、そんな友達を。
でも、由宇子は、・・・
なんていうか、めちゃくちゃ強いんですね。
強いという一言で片づけられるものではないんですけど、こちら側、あちら側、どちらにも立たされることになってしまった由宇子は、怒りを抱えながらも、流されそうになりながらも、藻掻くんです。
その藻掻く由宇子を見ていると、ただただすごいな、と感心するわけなんです。
一言ではうまくいえないんだが。
由宇子・・すげぇよ由宇子・・・。
彼女が本当のドキュメンタリーを撮るのは、自分の手の中で自由に動かすことができるスマホなんですね。
いい映画でした。