震える舌を見ました。
見ないとなーと思っていたので積み映画になっていた本作です。
一応、ジャンルとしてはホラーなんですが、内容は破傷風にかかってしまった女の子の闘病を支える両親の話になっています。
元々原作があって、原作者の娘が破傷風にかかってしまったことがモチーフになっているとのこと。
破傷風というのは、その昔、予防注射とかがなかった時代にかかってしまうと死んでしまう確率が高くてやばかった、っていう病気です。なんと驚くべきは死亡率が50%とかそういう数字だということ。
破傷風菌というやつが、土や水とかに潜んでいて、傷口とかから侵入しちゃうと毒素になって神経と癒着。筋肉がこばわって、けいれんを引き起こすっていう病です。
重度な症状においては、舌を噛んでしまったり、けいれんを起こして背中をのけぞって骨折みたいな症状も起きるそうです。
治療法としては、刺激の少ない場所(暗所)などで行うことになります。
で本作ね。
女の子が、団地のそばで泥んこ遊びしてたら、傷口から破傷風になっちゃうっていう話なのね。
しつけが厳しいお父さんなんだけど、ある日娘の歩き方がおかしいことに気付くの。
でも、大したことはないと思ってた。
食事のときもなぜか口を開けようとしたいのね。
ある夜、娘がけいれんを起こし始めて、うなり始めると、
口の周りが真っ赤になっている。
衝撃の絵面で、病院への連れて行くのね。
娘さんは、お父さんのしつけが厳しいことで、爪を噛んだりする癖があり、最初は心の問題とみられていたんだけど、検査を行って、破傷風だということがわかるけど、これからが大変ですよ、お父さん、と医者は告げる。
その日から娘の闘病が始まる。四六時中娘が舌をかまないか、けいれんしないか、確認する。
小児科病棟だから、子供たちが騒いでしまったりして、その物音に反応して娘は舌を噛んでしまったり。
この映画では、何故か小児科医が下に見られるようなシーンがある。
実際のところどうなんだろうね。わからないけれど。
小児科医のくせにみたいな発言でもってして、お父さんの不安をあおるシーンでもあるのかもしれない。
ようするに、破傷風っていうのは2万人に1人(だったかな)の確率で引き起こされるから、そもそも臨床の経験が少ないのだと。
そういう言葉に不安を覚えた父親は、娘のが舌を噛んだ夜に、無理やり口をこじ開けて、指を負傷したことを不安視する。
自分も破傷風にならないだろうかー。と
しまいにはお母さんすら破傷風に感染してないだろうか、と不安視し始める。
よくわからないものに対する恐怖と、娘がよくわからないものに感染してしまい、苦しんでいるということに苦悩していくさまを描いたホラー映画になっている。
この映画を見ていて凄いと思うのはなんといっても
5歳にはなってないんじゃないだろうかという少女の体をはった演技である
いろんな検査をされて、いろんな管を入れられて、ベッドに縛り付けられて、歯を無理やりあけられて、舌を噛んで口の周りは血だらけみたいな
そんな過酷な状況をよく演じたよね!!小さい子!!
と、そこに感心してしまうのでした。
ちなみにだけど、暗所で治療、舌を噛んで口の周りは血だらけ、背中のけぞるとか
悪魔祓いというかエクソシストに見えてくるんだわ
狙ってたのかな??ちょっと気になるところではありますね。