ペルシャン・レッスン 戦場の教室を見ました。
RakutenTVですね。
戦争映画です。
時は第二次世界大戦、ユダヤ人が迫害されている。
主人公はトラックに乗せられている。
隣の男が、「この本は初版本だ、とても高価だ。サンドイッチと交換しないか?」と持ち掛ける。
主人公は、隣の男の押しの強さに、本とサンドイッチを交換するってわけだ。
しかし、その本はどうやら、ペルシャ語で書かれた本だった。
読めない言葉、なんだか損した気分。
しかし、トラックがどこぞの森で停止する。
収容所でもない。
まさか。
殺されそうになった主人公は、本をかがげて、
「撃たないでくれ!ユダヤ人じゃない!ペルシャ人なんだ!」
一か八かではっした事で、主人公は九死に一生を得る。
大尉が、ペルシャ人を探していたからだ。
そうして、主人公はとある収容施設に連れていかれるのだがー。
って話なんだけどね。
まあ、ね。
ペルシャ人なんて大嘘でさ、言葉を教えてくれっていうわけだよ、大尉がさ。
でも、ペルシャ語なんて知らないし。
どうしよ、って。
口から出まかせ、色々言葉を作り出すって話なんだよ。
大尉は、なんでペルシャ語を習いたいかって?
テヘランに逃れた兄弟に会いに行きたいんだよ。レストランを開きたい、っていってたけど、会いに行きたいわけね。
で、大尉は、ユダヤ人には冷酷な態度をずっととるわけ。
でも、ペルシャ人だと偽っている主人公には優しいわけよ。
どんどん親しみを込めていくんだよ、大尉の方がね。
見ている方も、なんでこんなことになっちゃったんだろ。って。
この人もただの人間なのに、何故こんなことに。
そういう部分も垣間見えるわけだよ。
でも、ドイツ人たちは、ユダヤ人をひととして扱わないんだね。
複雑な気持ちになるわけね。
本当は、うまい飯を作って、料理を作るのが好きな料理人のはずなのに、大尉は収容施設でユダヤ人たちを日々、と。
一方主人公は、ペルシャ語を来る日も来る日も、創作してるわけだよ。
この映画、まあ、さ、一旦バレる感じになるわけだよ。
でも、興味深いのはそのあとなわけ。
シンドラーのリストかい?って。
どんどん話が進んでいくと、その創作した単語は、文章になる。そして意思疎通できるようになる。
意思疎通できるようになるってことは、もう言語ではないだろうか?
ドイツ人とユダヤ人。一つの言葉を作り出して、お互いに意思疎通できてるじゃないか、って。
言葉は通じる、創作した言語で。
でも、彼らが見ている視線は随分違う。
全然違う。
それがいたく、悲しい、そういう話なわけね。
興味深い映画でした。