二月の鯨

週3~5回いく映画鑑賞感想、たまに消化する積みゲーの感想、映画祭やドラマの話


映画作品鑑賞リスト2024
鑑賞リスト

映画:ペルシャン・レッスン戦場の教室。ユダヤ人じゃない、ペルシャ人だ(嘘)。

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ペルシャン・レッスン 戦場の教室を見ました。

RakutenTVですね。

戦争映画です。

 

時は第二次世界大戦、ユダヤ人が迫害されている。

主人公はトラックに乗せられている。

隣の男が、「この本は初版本だ、とても高価だ。サンドイッチと交換しないか?」と持ち掛ける。

主人公は、隣の男の押しの強さに、本とサンドイッチを交換するってわけだ。

しかし、その本はどうやら、ペルシャ語で書かれた本だった。

読めない言葉、なんだか損した気分。

 

しかし、トラックがどこぞの森で停止する。

収容所でもない。

まさか。

 

殺されそうになった主人公は、本をかがげて、

「撃たないでくれ!ユダヤ人じゃない!ペルシャ人なんだ!」

一か八かではっした事で、主人公は九死に一生を得る。

大尉が、ペルシャ人を探していたからだ。

 

そうして、主人公はとある収容施設に連れていかれるのだがー。

 

って話なんだけどね。

 

まあ、ね。

ペルシャ人なんて大嘘でさ、言葉を教えてくれっていうわけだよ、大尉がさ。

でも、ペルシャ語なんて知らないし。

どうしよ、って。

 

口から出まかせ、色々言葉を作り出すって話なんだよ。

大尉は、なんでペルシャ語を習いたいかって?

テヘランに逃れた兄弟に会いに行きたいんだよ。レストランを開きたい、っていってたけど、会いに行きたいわけね。

 

で、大尉は、ユダヤ人には冷酷な態度をずっととるわけ。

でも、ペルシャ人だと偽っている主人公には優しいわけよ。

どんどん親しみを込めていくんだよ、大尉の方がね。

見ている方も、なんでこんなことになっちゃったんだろ。って。

この人もただの人間なのに、何故こんなことに。

 

そういう部分も垣間見えるわけだよ。

でも、ドイツ人たちは、ユダヤ人をひととして扱わないんだね。

 

複雑な気持ちになるわけね。

本当は、うまい飯を作って、料理を作るのが好きな料理人のはずなのに、大尉は収容施設でユダヤ人たちを日々、と。

一方主人公は、ペルシャ語を来る日も来る日も、創作してるわけだよ。

 

この映画、まあ、さ、一旦バレる感じになるわけだよ。

でも、興味深いのはそのあとなわけ。

 

シンドラーのリストかい?って。

どんどん話が進んでいくと、その創作した単語は、文章になる。そして意思疎通できるようになる。

意思疎通できるようになるってことは、もう言語ではないだろうか?

ドイツ人とユダヤ人。一つの言葉を作り出して、お互いに意思疎通できてるじゃないか、って。

言葉は通じる、創作した言語で。

でも、彼らが見ている視線は随分違う。

全然違う。

 

それがいたく、悲しい、そういう話なわけね。

 

興味深い映画でした。

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