幻滅を見てきました。
フランス映画かな。
シネ・リーブル池袋です。超おひさ~。
シネ・リーブル池袋。8Fのルミネに入ってるんだけど、周りレストランだらけで、においと人に圧倒されるのね。
うっ・・と思いながら映画館に行く。
映画館は不思議とポップコーンのにおいぐらいしかしないので。
喚起がちゃんとしてるのかな。
封切り直後だけど、全然人が入ってない。
RRRは満席・・っていうか、まだ満席?!すげーなRRR?!
って思いながら幻滅鑑賞。
見に来る人は、しずかそーな観客ばかり。
土日に一人でみんな映画館ですね!!わかります!!!
で、見るじゃん。
幻滅。
19世紀のフランスの話だよ。
ある青年がね、金持ちの奥さんと不倫関係なのよ。
いつも不幸せそうな顔をして。
青年は、詩を書くのが好きなのね。
夫人に詩の朗読を頼まれて、田舎ではちょっとした詩の有名人で。
でも、朗読しても金持ちは、なんのことやらさっぱりです、って顔しながら、飯くいながら、詩を聞いてる。
それを見ながらも、主人公リュバンペルは詩を朗読する。
ある日、旦那に不倫関係がバレて、ああ、もう終わりかな、って思ってると
奥さんが、一緒にフランスに行きましょう、ってわけ。
19世紀のフランスでは、貴族制が復活して、よくわからん社交界やら、なぞのきもちわるーい金持ちたちの交流会がよなよな開かれてるわけだよ。
リュバンペルは、元々母親は貴族で、父親が薬屋。
母の名前、リュバンペルを名乗ってフランスで暮らしていく。
ただ、ひょんなことから、色々あって新聞社に勤めることになるわけね。
これが天職になるわけなんだけど・・・。
当時のフランスの新聞は、金を儲け放題、嘘はつき放題、書いたもん勝ち。
悪いものを良いと言ったり、良いものを悪いと言ったり。
それにより、お互いで論争を巻き起こすことで、
本が面白い、面白くない、駄作、傑作、それは関わらず
売ることが目的。中身なんて誰も読んじゃいない。
面白いかどうか、それ以前に、手に取るかどうか。
芸術を度外視した、その価値観を主人公はひどく嫌悪しながらも、新聞の世界に身を染めて、堕ちていく。
当時のフランスの歴史や時代背景が大変興味深くもあり、かつ、主人公の栄光と挫折、色々あって、この映画は大変面白い。
最初はただのメロドラマかな??と思いながら鑑賞したのだけれど、当時の芸術、演劇、それそのものをすべて批判していながらも、一人の男が息をするまでを描く、そういう話になっていてね。
主役の男の子がなかなか細顔で、暗そうな雰囲気があっていいんですよね。
見ごたえがあってとてもよかったです。
しみじみとおすすめ。今ならすいてるよ!