二月の鯨

週3~5回いく映画鑑賞感想、たまに消化する積みゲーの感想、映画祭やドラマの話


映画作品鑑賞リスト2024
鑑賞リスト

映画:幻滅。造られた芸術。

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幻滅を見てきました。

フランス映画かな。

シネ・リーブル池袋です。超おひさ~。

 

シネ・リーブル池袋。8Fのルミネに入ってるんだけど、周りレストランだらけで、においと人に圧倒されるのね。

 

うっ・・と思いながら映画館に行く。

映画館は不思議とポップコーンのにおいぐらいしかしないので。

喚起がちゃんとしてるのかな。

 

封切り直後だけど、全然人が入ってない。

RRRは満席・・っていうか、まだ満席?!すげーなRRR?!

 

って思いながら幻滅鑑賞。

見に来る人は、しずかそーな観客ばかり。

土日に一人でみんな映画館ですね!!わかります!!!

 

で、見るじゃん。

幻滅。

19世紀のフランスの話だよ。

ある青年がね、金持ちの奥さんと不倫関係なのよ。

いつも不幸せそうな顔をして。

青年は、詩を書くのが好きなのね。

 

夫人に詩の朗読を頼まれて、田舎ではちょっとした詩の有名人で。

でも、朗読しても金持ちは、なんのことやらさっぱりです、って顔しながら、飯くいながら、詩を聞いてる。

 

それを見ながらも、主人公リュバンペルは詩を朗読する。

ある日、旦那に不倫関係がバレて、ああ、もう終わりかな、って思ってると

 

奥さんが、一緒にフランスに行きましょう、ってわけ。

19世紀のフランスでは、貴族制が復活して、よくわからん社交界やら、なぞのきもちわるーい金持ちたちの交流会がよなよな開かれてるわけだよ。

 

リュバンペルは、元々母親は貴族で、父親が薬屋。

母の名前、リュバンペルを名乗ってフランスで暮らしていく。

 

ただ、ひょんなことから、色々あって新聞社に勤めることになるわけね。

これが天職になるわけなんだけど・・・。

 

当時のフランスの新聞は、金を儲け放題、嘘はつき放題、書いたもん勝ち。

悪いものを良いと言ったり、良いものを悪いと言ったり。

それにより、お互いで論争を巻き起こすことで、

本が面白い、面白くない、駄作、傑作、それは関わらず

売ることが目的。中身なんて誰も読んじゃいない。

面白いかどうか、それ以前に、手に取るかどうか。

芸術を度外視した、その価値観を主人公はひどく嫌悪しながらも、新聞の世界に身を染めて、堕ちていく。

 

当時のフランスの歴史や時代背景が大変興味深くもあり、かつ、主人公の栄光と挫折、色々あって、この映画は大変面白い。

 

最初はただのメロドラマかな??と思いながら鑑賞したのだけれど、当時の芸術、演劇、それそのものをすべて批判していながらも、一人の男が息をするまでを描く、そういう話になっていてね。

 

主役の男の子がなかなか細顔で、暗そうな雰囲気があっていいんですよね。

見ごたえがあってとてもよかったです。

しみじみとおすすめ。今ならすいてるよ!

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