ゼイリブ、をみました。They Liveってわけですね。
ホラー映画の本とか読んでると、度々出てくるんで、みないとなあと思ってたんですが、amazon にだってあって見ようと思えばすぐみられたのにみてなかった、そんな本作です。
職にあぶれた主人公が、とある街を訪れて、日雇いというか劇中では週給って感じでしたけど、で仕事を始め、住む家もないから、職場仲間に教えてもらったドヤに暮らし始めるも、そこで奇妙な電波ジャックTVが放送されるようになりーという話。
なんだそりゃ?
って感じじゃないですか。
まあ、まずさ。
翻訳がちょっと気になっちゃったんだけどさ。
ドヤですよ、ドヤ
間違っちゃいないんだけどね。ドヤっていうのは、日雇いの人とかが暮らすとされている街に多い、とても安く泊まれる宿泊所のこと。
そういうのをドヤ、っていうんだけど。だから、日本とかでもドヤ街ってあるじゃない。
ほードヤ街なんだぁと思っていると、どう考えても、掘っ建て小屋を立てて集まっているストリートチルドレン(いやチルドレンではないんだが)みたいな場所が、広がっているわけですよ。
これって、この時代にはこういう感じで職にあぶれた人たちがいたってことなのかな、時代背景が気になるところだけど。
で、そんなドヤ街の向こうには、超高層ビルがそびえ立っている。
ドヤの街路樹は、ヤシの木みたいな立派な木が生えてたりしてさ。
で、そんな主人公は街に流れてきて、仲良くなる黒人の男の人とある日会話するんだよね。
黒人の男の人が、どうしてこうなっちまったんだと、金持ちにただ吸われるだけだよ、と虚しんでいると、主人公は、もっと楽に考えて生きろよ、と慰めるわけなんだけど。
そんな時、主人公は、彼らが見えるサングラスを手にしてしまい、考え方が180度変わるんですよ。
この感じは、この素晴らしき世界やら、1984やら、自分らが今まで信じてきた体制が、実は間違いだった、と知った時に見せる反応と一緒。
その主人公がサングラスを通して物事を見ると、全て景色は白黒の世界となり、看板や雑誌には、従え、消費しろ、TVをみろ、考えるな
と言った言葉が並んでいることに気づく。
この看板のシーンは絵かなんかなんでしょうね。
Obeyは従う、って意味です。このシーンの見せ方は斬新というか、考えさせられますよね。まるで、オウムが流行った時にあった、一種の洗脳ですよね。
そして、彼らは、よりによって金持ちなやつらに潜んでいることが多い。
自分たちが今まで気づいてなかったものは、実はそう仕組まれていた、そう思わされていた、とするヤツ。
実際、日本がここまで政治に無関心なのは、何も考えるな、という社会の仕組みが出来上がっているからじゃないだろうか・・・と思える。
ただ、この映画ちょっと展開が不可思議な部分が多くて。
というのも、こっからいきなりそんな展開になるんかぁいいいいい!
って、突っ込みたくなる部分がちょいちょいある。
ある意味、そうくるとは思わなかったぜと。
どうして主人公がいきなりそんな行動をするかというと、それは彼の怒りでもあったりするんだけど、なかなかどうして、いや途中の男の殴り合いも、だいぶ尺を取って殴りあったりもするわけで。
いや、これはなんの青春ドラマなんだ!w
と、だいぶ不可思議な展開になっていた。
なかなか展開がぶっ飛んでいる、色々と。
そうこうしていくうちに、主人公たちは、彼らと対峙していくことになるんだけど・・・。というお話。
途中から展開がそこそこぶっ飛んでいて、ちょっと突っ込みたくなる部分もあるんだけど、なかなか不可思議なものをみた、という感じの映画でした。
設定や、世界観、背景などが興味深い映画でした。