西ベイルート、見てきました。
ていうか、前知識ほとんどなくて見に行ったんすけど。
1998年の映画なんだーふーむ。。。?
あ?!
判決、ふたつの希望の監督のデビュー作か!これ!!
そう、ジアド・ドゥエイリ監督である!
端的に言おう。
見てよかった。
ジアド・ドゥエイリか・・・。ドゥニ・ヴィルヌーブぐらい言いづらいぞ。
・・物語は、フランス学校に通っている生徒が、校庭?にいるところから始まる。
フランス語で校歌のようなものを歌っているのだが、主人公はちょっとやんちゃなところがあって、自分は歌わず物置に。拡張器を持ってきて、二階からアラビア語?で祖国の歌を歌い始めるシーンが、のっけから印象的だ。
そんなことをしているもんだから怒られて廊下に立たされる?シーンがあるのだが、外を見ていると、
小銃を持った男たちが路地に忍んでいるのを目撃するー。
と、ここのシーンの突如さに戦慄する。
このシーンは、実際にレバノン内戦が勃発するきっかけとなったと言われるバス銃撃事件が元になっている。
元々はアイン・ルンマーネ地区というベイルートの南部にある教会付近とのことで、実際の事件からは少し脚色した地区なのかもしれない。
主人公が目撃したとされる学校は東部クリスチャン地区にある。
そうこうして、主人公は、学校の近くでそんな事件が起きたものだから、すぐに帰宅を余儀なくされるのだが、次の日、学校へ行こうとすると、東部にイスラム教信者はいけない。引き返せ。と言われるのだったー。東西分裂の始まりである。
実にシリアスで重苦しそうに感じるかもしれない。
が、実は、意外にも結構コミカルなのだ!
ていうか、コミカルとシリアスが交互にやってくるような感じだ。
主人公自体が、おちゃらけていて、学校なんか行かないで外で親友と遊ぶんだもん!みたいなノリだし、親友の8ミリカメラを現像しようと、東部に行こうと試みたり。お前はいつか死ぬぞ!と思わないではいられない。または、近所のぽっちゃりおばさんは朝からニワトリと喧嘩するわで、息をつく暇もない。
しかし、そうこうしている間に、内戦への現実味はどんどん増していく。
主人公が、後半思いを吐露するあたりでは、ランボーのラストシーンを思い出すものがあった。
この映画のラストシーンも、カメラがクローズアップして、またひいていき、
全体を見渡したときそこにいない人に気づいたときに、物悲しくアラビアの音楽が聞こえるあたりは、なんとも言えない切なさがこみ上げてくる、そんな内戦を実情を描いた本作。
じ、ジアド・ドゥエイリ監督か。。
要チェックだな!