二月の鯨

週3~5回いく映画鑑賞感想、たまに消化する積みゲーの感想、映画祭やドラマの話


映画作品鑑賞リスト2025
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映画:陪審員2番。俺は彼が無実だと知っている。

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陪審員2番を見ました。

クリント・イーストウッド最新作です。

実は、2024年11月ごろ?かな、アメリカで公開されたんですけど、日本では未公開だったんですね。

 

今や、クリント・イーストウッドの映画ですら未公開になってしまう、日本の映画市場の元気のなさを感じます。

 

さて、陪審員2番を今年に入って、GWかな。見たんだけど、めちゃくちゃ傑作でした。

なんで今まで見てなかったんだ、ぐらいには。

そして、これを劇場公開しない日本って・・・・。というのも思ったかな。

 

前置きとしてはこのぐらいで、映画の内容。

主人公はニコラス・ホルトなんだけど、陪審員として選出されてある裁判に行くんですよね。

 

で被告人の話とか、裁判官の話とか聞いてると段々と思い出してくるのね。

 

あ、こいつ無罪だ。俺知ってるー、こいつ殺してない。

 

って。

何で知ってるかって?そう

彼はそこにいたからなんですよ。

そうこうして裁判は進むんだけど、他の陪審員たちは家に早く帰りたいから、早く採決をとろうとする。でも、そこでニコラス・ホルトが反対を表明するんだね。

なんかおかしくない?いやもっと議論しようよ、って。

 

この映画は、まるで12人の怒れる男たち。あの映画も、ほとんどが有罪って思っていたんだね。それを見ておいた方がいいんだろうなとは思うんだが、残念ながら配信はない。

 

この映画の面白いところは、

主人公が”その場所にいたことを公にしたくないこと”

だがしかし

”彼を有罪にもしたくないこと”の狭間で揺れ動くドラマと、主人公そのものの「バレたくない」という気持ちを、これでもかというサスペンスとして描いているところ。

 

もう映画が始まったら目が離せないんだよ。

この先どうなっちゃうの?って。その間、鑑賞してる私たちはずっとまるで陪審員。

「彼」は有罪であるべき?無罪であるべき?

 

この映画を観ている間、私落下の解剖学を思い出したね。

あの子供の気持ちを思い出して。

 

さて被告人を有罪にしたくてたまらない、検事のトニ・コレット。

真相に迫ろうと後を追う。トニ・コレットもすごくよかったね。

ホラー映画の印象しかなかったけど、ここにきてドラマの印象も出たよ。

 

緊迫で目が離せないんだ、二人のバトルがさ。

終わり方もすごくよかった。

すごくハッとして、そして息をつく、息を吐く。映画の読後感。

 

映画を観た、凄く充実した映画を。

そういう映画だった。

クリント・イーストウッドは94歳。94歳にして、いつ亡くなっても(失礼)おかしくないぐらいの傑作映画だった。

 

間違いなくおすすめの一本。

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