二月の鯨

週3~5回いく映画鑑賞感想、たまに消化する積みゲーの感想、映画祭やドラマの話


映画作品鑑賞リスト2024
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映画:MONOS猿と呼ばれし者たち。蠅の王。

 

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MONOS猿と呼ばれし者たちを見ました。

RakuteTVですね。

コロンビア映画です。

 

MONOSというコードネームで呼ばれる少年兵たちが8人。

人質の面倒を見る命令を受けて、山岳地方で暮らしてるんよ。

 

大抵は8人で暮らしてて、たまーに上官が様子を見に来る。

ある日、上官が牛を連れてやってくんのね。

我々を支援する方から、お貸しいただいた乳牛だ。大切に面倒を見ろー。

 

山岳地は、湿気が多いのか、雨が多いのか、泥は常にぬかるんでいて、日々家事や大工、訓練をしながら生活して。

酒を飲んだり、獣のような遠吠えをしたり、酒を飲んだり、空に向かって銃を撃つ。

野放し感半端ないっす。

そんな彼らも、組織の監視者みたいな人物が見回りにくると、背筋をしゃんとする。

しゃんとするあたりは、まだまだ子供かな、って思っちゃったりもして。

 

でも、そうこうして不運なことから、乳牛を殺しちゃうのね。

やべえ・・・牛死んじゃったよ・・どうするよ‥?報告どうするよ・・・?

というあたりから、徐々に暗雲垂れこめていく、そんな話ね。

 

この映画は、なんていうか・・・

面白いっす

具体的に!具体的に!!!

と言われそうだ。

まあ、なんていうかさ、十五少年漂流記って読んだことある?

船が難破してさ、十代の少年たちが、無人島で自給自足の生活をするのね。そのうち、グループが2つに分かれていくんよ。

良心的なグループなのか、野生のままに生きていくのか。

それの裏編が、蠅の王なのね。

あれって結構面白いんだけどさ、まあ割とホラーでな。

私はあの本好きなんだけどね。

で、MONOSもさ、ちょっとそれの雰囲気を持っているのね。

 

そこまでストーリー仕立てというか、最悪な日常にシフトしていくわけじゃないんだけどさあ。

主人公は、隊長の弟分・・ということになるけど、ランボー。

 

でもね、ランボーは女の子なのよ。背が高いけどね。

よくよく見ると、ランボーだけ取っ組み合いで服着てるんだな。男子はみんな上半身裸なのに。

隊長と良い仲になる女の子が、隊長とキスしてて、その場に居合わせたランボーはちょっと気まずい。

女の子は、キスしてみてよ、っていうのね。

最初は、ランボーのことを私は男の子だと思っていたから、そ・・なるほど・・そうか、山岳で暮らしているから、性がどうとかいう、違和感をあまり感じないんだろうか??って思ってたのよ。

でも違うんよ。

隊長がわざわざ、俺にとってはこいつは弟分だ。って言ってんだな。

そして、副隊長的な存在のウルフとは喧嘩で負けてしまう。

背が低いけど、ランボーの方がきゃしゃなんね。

ただね

ランボーの性別について明確なことは何一つ言ってないんだけどね、映画の中ではね。

焚火の情事の後、あれ?なんか変だな?って気づく人は気づく。どうして、あからさまなシーンがないのだろうと。

あえて、中性的な人物としてチョイスしたかったのかもしれないし、真意はインタビューでもしてみないことにはわからないけどもね。

 

で面白みっていうのが具体的に何も説明できてない。

なんていうか、自然の中で徐々に解放されていく野生、みたいな

そういう感じなのよ。圧倒的におかしくなっていくとかそういうわけではなくて、どんどん犬になっていくというか、動物になっていくというか。

だから、違和感をちょっとずつだけ感じていく。

人を殺したことはないのに、銃で人を脅す。

そこに幼さも見える。

人質を見張らなくてはいけないはずなのに、川で水遊びをしちゃう。

君たちは、何の目的で、そこにそうしているんだ?

と思わなくもない。

でも、隊長が山岳で銃を抱えながらもう後がない、と考えたように、

彼らはそれ以外の生き方を知らない。

迫力感のある映画でした。

途中出てくる家屋での緊迫したシーンがすごい面白かった。

 

っていうか、WIKIで調べてたら蠅の王に着想を得たらしいよ、制作は。

道理で。だからあの豚出てきたのね。

https://store-tsutaya.tsite.jp/images/jacket/15837/4547286010096_1L.jpg

 

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