MONOS猿と呼ばれし者たちを見ました。
RakuteTVですね。
コロンビア映画です。
MONOSというコードネームで呼ばれる少年兵たちが8人。
人質の面倒を見る命令を受けて、山岳地方で暮らしてるんよ。
大抵は8人で暮らしてて、たまーに上官が様子を見に来る。
ある日、上官が牛を連れてやってくんのね。
我々を支援する方から、お貸しいただいた乳牛だ。大切に面倒を見ろー。
山岳地は、湿気が多いのか、雨が多いのか、泥は常にぬかるんでいて、日々家事や大工、訓練をしながら生活して。
酒を飲んだり、獣のような遠吠えをしたり、酒を飲んだり、空に向かって銃を撃つ。
野放し感半端ないっす。
そんな彼らも、組織の監視者みたいな人物が見回りにくると、背筋をしゃんとする。
しゃんとするあたりは、まだまだ子供かな、って思っちゃったりもして。
でも、そうこうして不運なことから、乳牛を殺しちゃうのね。
やべえ・・・牛死んじゃったよ・・どうするよ‥?報告どうするよ・・・?
というあたりから、徐々に暗雲垂れこめていく、そんな話ね。
この映画は、なんていうか・・・
面白いっす
具体的に!具体的に!!!
と言われそうだ。
まあ、なんていうかさ、十五少年漂流記って読んだことある?
船が難破してさ、十代の少年たちが、無人島で自給自足の生活をするのね。そのうち、グループが2つに分かれていくんよ。
良心的なグループなのか、野生のままに生きていくのか。
それの裏編が、蠅の王なのね。
あれって結構面白いんだけどさ、まあ割とホラーでな。
私はあの本好きなんだけどね。
で、MONOSもさ、ちょっとそれの雰囲気を持っているのね。
そこまでストーリー仕立てというか、最悪な日常にシフトしていくわけじゃないんだけどさあ。
主人公は、隊長の弟分・・ということになるけど、ランボー。
でもね、ランボーは女の子なのよ。背が高いけどね。
よくよく見ると、ランボーだけ取っ組み合いで服着てるんだな。男子はみんな上半身裸なのに。
隊長と良い仲になる女の子が、隊長とキスしてて、その場に居合わせたランボーはちょっと気まずい。
女の子は、キスしてみてよ、っていうのね。
最初は、ランボーのことを私は男の子だと思っていたから、そ・・なるほど・・そうか、山岳で暮らしているから、性がどうとかいう、違和感をあまり感じないんだろうか??って思ってたのよ。
でも違うんよ。
隊長がわざわざ、俺にとってはこいつは弟分だ。って言ってんだな。
そして、副隊長的な存在のウルフとは喧嘩で負けてしまう。
背が低いけど、ランボーの方がきゃしゃなんね。
ただね
ランボーの性別について明確なことは何一つ言ってないんだけどね、映画の中ではね。
焚火の情事の後、あれ?なんか変だな?って気づく人は気づく。どうして、あからさまなシーンがないのだろうと。
あえて、中性的な人物としてチョイスしたかったのかもしれないし、真意はインタビューでもしてみないことにはわからないけどもね。
で面白みっていうのが具体的に何も説明できてない。
なんていうか、自然の中で徐々に解放されていく野生、みたいな
そういう感じなのよ。圧倒的におかしくなっていくとかそういうわけではなくて、どんどん犬になっていくというか、動物になっていくというか。
だから、違和感をちょっとずつだけ感じていく。
人を殺したことはないのに、銃で人を脅す。
そこに幼さも見える。
人質を見張らなくてはいけないはずなのに、川で水遊びをしちゃう。
君たちは、何の目的で、そこにそうしているんだ?
と思わなくもない。
でも、隊長が山岳で銃を抱えながらもう後がない、と考えたように、
彼らはそれ以外の生き方を知らない。
迫力感のある映画でした。
途中出てくる家屋での緊迫したシーンがすごい面白かった。
っていうか、WIKIで調べてたら蠅の王に着想を得たらしいよ、制作は。
道理で。だからあの豚出てきたのね。