レリック-遺物- を見ました。
RakutenTVです。ホラー映画ですね。
ホラー好きな皆さんには一応言っておきましょう。
静かなるホラー映画です。
わたしゃ、スラッシャー映画も好きなんだけど、レリックみたいな映画もすきでねぇ。
で。レリックね。
おばあちゃんがね、しばらく近隣の人が見てないって、通報があったわけね。で、警察の人が娘に連絡をして。
娘のケイは様子を見に祖母の元へ行くのね。(祖母っていうか、母ね)
娘のサムもつれてね。
確かに家にいないんだけど、何日か経つとキッチンに立っててね。
お茶飲む?って聞くのよ。
でも、裸足だし、着ていた服には血がついてるし、どこにいるか言おうとしない。
よくよく考えると、家の中には付箋だらけなの。
認知症を患っているっぽいことがわかるのね。
でもおばあちゃんも頑固でかたくなでね。娘も頑固だし、サムも頑固。
この三世代はこぞって頑固そうなのね。
家の中は、おばあちゃん一人しか住んでないはずなのにそこそこ物であふれかえっていてね。
おばあちゃんは、
おじいちゃんが死んでからやたら家が広く感じる、って。
だから、空間を埋めるように物が積んである。
おばあちゃんは、ろうそくを作るのが趣味で、戻ってきてからはろうそくの形を形作っているんだけど、サムのことをケイと呼んだり、別の人の名前を呼んだりどう考えても認知症なんだけど、おかしなことばかり続いてくるのね。
あいつが、家にはいってきた。あそこにいるんだ。
みたいなね。
っていうホラー映画なんだけどね。
この映画は、前半は静かにゆっくり進んでいくホラー映画なのね。
自分の祖母とか母親が、認知症になって、私の名前すら思い出せず、ほかの誰かと混同していたら。
それは悲しい。
年を取った肉親が、呼びかけにも反応せずに、小便を漏らしたらどうだろう。
やがて誰にも等しくやってくるこの老いに対する恐怖をまざまざと見せつけられている。
この家の中にできたにしては、カビくさく、そしてやたらと迷宮のような家の中の廊下は、脳みそか、はたまた年老いた体なのか、そこからどんどん腐って、抜けられなくなっていってしまうように感じるわけだ。
徐々に、恐ろしく、奇妙に感じるが、この三世代の母親と娘たちが並ぶとき、誰にも等しくやってくるものだということが視覚的にわかる。
ケイと娘の名前を呼べなくなってしまう母親は別の何かになっていく。
切な系ホラー映画でした。
ところで、冒頭は広い家の居間にたたずむおばあちゃんが見えるんだけどね、ツリーがやたらでかいんだ。
アメリカだからでかいのか、元々みんなが暮らしていたからでかいのか。
昔は大きかった家、庭もあって、テニスできるコートもあって。
でも、今はそんな広い家に一人。クリスマスツリーはとっても大きいのね。
それが、寂しく照らしてるんだよね。
コロナが早く終わるといいね。あれから、実家には帰ってないよ。