DAU.ナターシャを見ました。
楽天テレビかな。
ベルリン映画祭の銀熊賞受賞らしいですね。
いや・・この映画重要なのはそこじゃないんですよ。
この映画ね、まずシリーズものなんだ。
DAUっていう映画シリーズが、ロシア映画であって、その中の一つなわけ。
イリヤ・フルジャノフスキーっていう映画監督が、2009年ぐらいから計画して、ソ連当時の時代をリアルに再現する広大な施設を建てるわけね。
ほ・・ほう映画のために・・・ソ連をリアルに再現する施設を建てる・・・?
ハリウッドならそこまでやらなくもない気もするが、ロシアもやるんですね・・はぁ、なるほど・・。
しかし驚くのはそれだけではなく、その施設はソ連の時代の水道管やら壁からそういう当時のもので再現して作る。
でもって、出演者も
その施設の中で数年暮らして撮影するのである
数年?!数年って、もう宇宙に行って帰ってこれないレベルじゃん?!
トップをねらえで帰ってきたら友達お母さんになってるみたいな感じやん?!
かつ、この映画では、沢山の人たちをその
建設した施設(セット)の中で暮らさせるわけだが、そのたくさんの人たちは演技経験もほぼないアマチュア素人を採用しているわけですね。
まあ、アマチュアじゃなかったら人件費凄そうだし、それにしてもどうやって・・資金調達を・・。
まあ、詳しいことはココ見るととても詳しく書いてある。
すぎょい・・
資金調達を行った最初のお金がなくなったから
まだかかるよ♪練り直すね♪
と出資者たちに伝えて激怒。しかし、彼の映画4がとっても気に入った、
オリガルヒ・セルゲイ・アドニエフが
お金出してあげる!!!出すともさ!
ということで今に至っているという・・・。
一体どこの日本テレビだね・・・w
施設でいまだに作り続けている点といい、施設では現代用語禁止(CGとかアベンジャーズとか、新型コロナとか発言しちゃダメルールがある)とか、素人何万人もセットで暮らすとか・・・
スケール大きすぎん・・・・・?
もうおそロシアなんですよ。
つまりですね、私は何が言いたいかというと
この映画は、それを前提にして見る映画なんですよね。
DAU.ナターシャは、ある食堂で働く女性が、言葉が伝わらぬフランス人の科学者と関係を持った中で、当局にマークされて取り調べを受けるっていう話なのね。
冒頭では、若い同僚と言い合って喧嘩したり、給仕したりしてるんだけど、
詳しい台本の中身は会話まで決まってなさそうな例の感じで進むのね。
私、この即興劇みたいな、会話がちゃんと決まってない台本で進む映画とか苦手なのよね。クライマックスの映画も苦手だったな・・。
なんか知らんが欧州系の人ってこれ好きだよね。ハリウッドもあるのかな、私が見てないだけかも。
で、見ていると、ちょっと退屈なんだよね。
ロシアのビール(いや、正確にはソビエトか)まずそうだな、とか、ロシア人コニャックとか、ウォッカと混ぜてビール飲むのか・・とか、なんで魚でテーブル叩くんだろ・・とか。
外国人って肉ばっか食ってるイメージだったけど、めっちゃ魚食うやん・・・とか、生活的なところを色々見たりするんだけどさ。
なんか、狭苦しそうなんだよね。
この映画の最大の見どころ・・というか、見ていて最大にキツイのは尋問シーンかな。
謎に丁寧なんだよね。いや、丁寧だけど流れ作業みたいなさ。
痛かったらすまんな、とかさ。
でもやってることが、すさまじいんだよね。
暗闇で、汗が額から流れ落ちる男の圧が凄いんだよね。
ナターシャが細くて小さいから、対比がな。
下手に罵声を浴びせない分、見るのがきついんだよね、コレ。
見るのがきつい映画でした。きっついな。
この映画シリーズは、よく作った・・・というより、よく作るな・・っていう脱帽感はあると思うんだよね。
どこもやらないでしょ。
さすがに、映画製作としてそれはどうなんだろう?って話になりそうな気がするし。
ただ、作る人がいて、出資する人がいて、参加する人がいる。
だから、こういう形で映画になったんだよね、それ自体は凄いと思う。
だけど、きっつい映画だったかな、ある種の実験映画なのは間違いない。
ホント、おそロシアだな・・・・
ち、ちなみに続編の公開が決定しているらしい。
ロシア!?どこに行こうとしてるの?!