スワロウを見ました。
前から気になっていたので見てみたかったんですよね。
この映画ですね。
私のお気に入りになりました。
まあ、最初から話します。
この映画、事前知識何もないまま見たんですがね。
ホラー映画とかスリラー映画だと思っていました。
全然違います。
スワロウっていうのは、飲み込む、っていう意味があります。
この映画の主人公は、あるエリート階級の夫婦の奥さんです。
旦那は、超金持ちで、実家も金持ち。
丘の上の一軒家で、プール付きの家に住んでいる。
冒頭から、カラフルな黄色の長靴と、紫のインナーの彼女の姿が目に留まる。
この映画のいいところの一つは、
なんといってもデザイン性、色彩感覚と言えると思います。
とてもおしゃれなんですよね。
家の家具や色合い、彼女の服装、どれをとってもとてもおしゃれ。
でも
生きている感じがしない。
旦那の両親と食事していても、どこか居心地が悪く、自分に興味もなさそうで、とてもつまらない。
そんなときに、ふととてつもない衝動に襲われる。
あのキラキラした氷が食べたい。
それが始まりだった。
それからというもの、彼女は色々なものを飲み込みたくてしょうがない、その衝動が止まらない。
主人公がネクタイにアイロンをかけてしまったことを、蔑むようにたしなめられ、旦那の母親には、できるふりをするのが一番ためになるとお小言を言われ。
いつもいつも息苦しい。
そんなときに、飲み込むと、いろんなものを忘れられる気がした。
綺麗なものを飲み込んで自分もキレイになるように。
自分はちゃんといるような気がした。
そんな彼女の苦悩がストレートに描かれていて、見ていると心が痛む。
そして彼女は驚くほど自尊心が低く、夫やいろんな人の言葉通りに生きてきた。
どうしてそうなってしまったのか。
後に、彼女の過去と対峙していくことになる。
私は何といっても、この映画の終わり方が好きだ。
とくに、エンディングが大好きだ。
終始おしゃれに映画を彩っていたオブジェは何もなく、
服装も着崩れ、
どんどんシーンとしては色褪せていくにも関わらず、
ちゃんと息をして、生きているように感じる。
そんな色で終わっていく、この映画の終わり方は最高だと思う。
良い歌だったし、ちょっと泣きそうになった。
頑張ってエンディングテーマ曲も探したw
Alana YorkeのAnthemという歌らしい。
讃美歌、祝歌という意味合いがある。