アド・アストラを見てきました。
大作SF映画ですね。プロデューサーにはブラッド・ピットも名を連ねています。
監督は、ジェームズ・グレイ。ロストシティZでもそういえばブラッド・ピットと組んでいましたね。
このSF映画、オープニングシーンの巨大鉄塔みたいな物が、地面にぶっ刺さっていて、そこから繰り広げるシーンは割と迫力があります。
ていうか、普通に考えて。
そんな巨大な物ぶっ刺さってて、支えられるのか?!
地震きたら一発アウトじゃ無いか?!
という疑問はふつふつと湧いてきますが、この映画の時代設定は、現在より少し未来の話。
月にだって飛行機感覚で飛んでいける。火星にも、行くことができる、そんな時代。
月の影に入って行ったり、月の上での戦闘シーンなどもあり、エンタメ要素を狙ってきます。
進んだ時代設定では、月の上では紛争が起きている地域が存在し、略奪が起きると。
しかし、それがテーマでは無いので、割とあっさりと、薄めに終わってしまいます。
飽くまでこの映画は、
父さん、どこにいるの?父さんに聞いて欲しいことが沢山あるよ。
です。
いつも淡々と仕事をこなし、宇宙に身を置き、奥さんとも離婚し、いつも孤独で、冷静。
そんなブラピは、父のことになると感情が抑えられなくなる自分がいる。
なので、どこまでも、頑なに、父さんを目指してブラピは突き進みます。
自分の障害は全て排除する。
正直な話、私は途中から感情移入ができなかった。
感情移入できないことが悪いわけでは無い。でも、とりあえず
トミーリー・ジョーンズムカつく。
というか、年取り過ぎだと思うんだが?
ついでに、ブラピもムカつく。
というフラストレーションが溜まってしまった。トミーリー・ジョーンズの気持ちもわからんでも無いが、どうにも気に入らない。
多分、私はブラピと違って、父に認めてもらいたいとか、父のことが好きで、話したいことが沢山あるよ、なんて思ってないからだろう。
この映画は、ブラピとトミーリージョーンズに感情移入できるかが大きな鍵になるような気がする。
父のことは今は特に何も思っていないが、私は父のことが昔、好きではなかった。
父の性質やら何やら色々ある。
幼い頃に父と何かした記憶がほぼ無い。そういう意味ではブラピと一緒なのだろうか。
でも遠い存在でも無い。
何かした記憶といえば、月に何度かいっていた映画館。
小学生とかで、漢字が読めなかったとしても、吹き替えが嫌いだった父は、私たちを字幕映画に連れて行った。
そうして今、映画館に月に何度も通ってしまっている自分がいる。
ちなみに私は、吹き替えには吹き替えなりの翻訳としての魅力があると思っている。
私に父からの卒業という概念はない、なぜなら入学もしてないからだ。
でも、この映画のブラピは、父から卒業するのである。