ウィンドリバー、見てきました。
これも中々良作でしたね!いやー、今週はだいぶあたりばかりでいい週になってます。
あらまし
舞台は、インディアン居留地であるウィンドリバー。夜中、一面冬景色の中で女性が全速で走るシーンから始まる。翌日、野生動物を保護する仕事をしているジェレミー・レナーは、家畜を殺して被害を出しているピューマを探す中で、雪の中、息絶えた女性を発見する。その子は自分がよく知っているナタリーという少女だった。
インディアン居留地で起こる事件
この映画、髄分社会派のドラマでしたね。見ごたえもあり、丁寧で、面白い映画でした。
事件は、ワイオミング州のインディアン居留地で起こるんですが、途中で、FBIが呼び出されるんですよね。FBIて、なんとなく全特権がある人たちかな?ぐらいの認識だったんですけど。
実は、インディアン居留地てのは、普通の警察官や、保安官の捜査できない土地なんですね。なので、こういう土地の場合、地元の人が事件を追うわけです。
ただし、殺人事件の場合はFBIが捜査する権利がある。連邦政府の土地ってことになっているから。
ですが、一つ問題があって。
レイプなどの犯罪の場合、FBIでは捜査権限がないってこと、これが問題になってくるわけですね。そして、今回見つかった少女は殺されたわけではなく、零下三十度のなか走ったことで肺が氷り、自身の血で窒息死したことが死因。ただしレイプの跡があった。
つまり、FBIは捜査ができない。
マジなの?て感じですよね。その問題のお話です。
何もない、あるのは広い白い雪の大地だけ
事件は何もない平和そうなカントリーの流れている土地で起きるんですね。
そこには、ただ何もない広い白い雪だけ。
事件を調査するに従って、やるせない気持ちで一杯になるわけなんですけども。それと比例して、ただ何もない荒野のような雪が広がっているんですよね。本当ならのどかだなーとかそんなことを感じるのかもしれませんが。
このときに感じるのは、ここで生まれてここで生きて、ここで死んでいく、そんな寂しさと頑固さです。
そして職にあぶれる若者たち。
ここには何もない!と叫ぶ彼らも被害者であり、加害者なのだと、人生はかくも厳しく、自然もかくも厳しく、そんな情景が映し出されます。
一触即発、頼れるのは銃だけ
FBIには捜査権限がない訳なのですが、それを本部に連絡すると捜査員は返されてしまう。そのため、死因は伏せた状態で、孤立無援の捜査が始まるんですね。FBIには珍しく、熱意ある若い女性だった。その女性は、ジェレミーレナー、地元の人と3人で捜査を続ける。そんな中、危ない場所にも赴く訳なんですが。
町からも病院からも、どこからも遠い場所に捜査に行く訳なので、銃が欠かせない訳です。というか、
銃しか頼れない。
そんな訳で、一触即発の状況や、果ては銃撃戦などもある訳です。
唐突に始まって、唐突に終わる。
これが、なかなかビックリするんですよ。
しかも、撃ち方が容赦ない。死ぬか生きるかの問題だから。
何発も撃ち込んでいる。
牽制じゃなくて、殺しに行ってるんですよね。
なので、荒涼とした雪景色の中にも、緊迫感があって、まるで
雪山の西部劇
なんです。
そして何と言っても、ジェレミーレナーと、親友との会話が
渋くてイイ
最初から、最後までだいぶ観入って、展開が気になって、そして渋い。
なかなか、面白い映画でした。
どうやら、テイラーシェリダンという人が監督のようですが、もともとボーダーラインや、最後の追跡で脚本を担当していた人のようです。
これは追っかけないといけないですね。
とにかく、おすすめな映画でした。