二月の鯨

週3~5回いく映画鑑賞感想、たまに消化する積みゲーの感想、映画祭やドラマの話


映画作品鑑賞リスト2024
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ドラマ:全裸監督。裏の世界が似合いまくる山田孝之を見逃すな。

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全裸監督を見ました。ネトフリオリジナルドラマですね。

6月にシーズン2が出ることになっています。

R指定ですねこれは。

 

このドラマですね面白いです。

みなまでいうなって感じですね。

監督は100円の恋の武正晴ですが、ある程度脚本などが固まってから参加し重要ポストを沢山やるようになったのでメイン張ってるって感じだそうです。(WIKI)

このドラマはその昔、村西とおるというAV監督がいて、その人の本当の話と、それを少し脚色した話から成っている。

途中からハワイにいってとんでもないことしたりするんだけど、私はこの時

なぜわざわざハワイに?火サスみたいな金の使い方なの(観光)?

と思ったら実際にあったことなんだわ。そんなまさかだよ。

物語的には、この村西とおるが北海道の片田舎からエロスで成り上がっていく話なんだが、法に触れて問題を起こし刑務所はいったりなんだりすったもんだした挙句に、成り上がっていくというストーリーだ。

 

キャストもずいぶん魅力的で、胡散臭いリリーフランキーや、冷徹さと親しみ深さが恐ろしい国村準、今は懐かしいピエール瀧と個性的な面々が連ねる。

娘を縛り付ける母親として小雪。気持ち悪さがまるでブラックスワンの母ちゃんだ。

 

その中でも際立って個性が光るのが、山田孝之とヒロイン黒木香こと森田望智。

闇金ウシジマくんでも闇の世界の取り立て屋をやっていたが、今回はエロスの王。

裏が似合うイメージめっちゃついた。

昭和っぽいしゃべり方をするうさん臭さがたまらない。

森田に関しては、エロい妖艶さが凄い・・・。なんぞこれ。

覚悟のない欲望なんてつまらない

と彼女は吐き捨てる。妖艶さの中にも抑圧されている黒木香がいて、彼女から目が離せない。異様な存在感だ。

冷たい熱帯魚のどこかにいてもおかしくない。

 

ただ、このドラマ良いところと不穏に感じる部分がある。

良いところは、勿論ビニール本と呼ばれるエロ本からAVに遷移していく時代の流れの中で本番がご法度になっていた業界にどんどん新風を巻き起こしていくという成り上がりぐあいが見ていて気持ちよく、面白いというところだ。

 

物語としても浮き沈みがあり、成り上がったと思うと捕まったり。

警察との追いかけっこは、迫力があるし、ホテルの調理場での追跡は外国のアクション映画でよくみるそれだ。やりたかったんだろうな感がある。

わたしは、屋根の上デッドヒートが好きだけど。

OP映像も胡散臭いCGが逆に1980年代のビデオ感を醸しだしていてダサくていい。

ただし、洋楽をちょいちょい差し込んでくるのはいいのか悪いのかちょっとなんともいえない。

ファブルのレディー・ガガは場違い感MAXだったが、全裸監督は変な感じで差し込んでいないので悪い感じはしない。

 

悪いと感じるところは、見ていると複雑な気持ちになるからだ。

主人公が本番を強制するところがある。ただ、強制しているわけじゃないんだがパワハラみたいに強制していると感じる。

最終的には互いが受け入れているように描かれているが、果たしてそれはありなのか・・?ともやもやする。

必ずしも彼が正しいわけではないだろう。

その部分を見ていると、

映画監督(AVに限らない)が、作品のために本番を求めることは間違っていない

と感じてしまう部分もやはりある。映画監督の誰かもありますよね。

互いの合意が本当にあればいいような気もするけど、その点に関してはもやもやするわけだ。悪い部分も描いて然るべきな気もするが、そこまで悪として描いているわけではなく、

山田孝之こと村西とおると、AV最大手のポセイドン企画の社長という正義と悪という図式が成立する。

 

もやもやするのはそこだ。ただし、このドラマ自体は面白い。

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