メランコリックを見ました。
確か去年だったかの東京国際映画祭でやってた気がします、が見てなかった本作ですね。
そのあとミニシアター系でやってたなイメージ。
どういう話かっていうと、東大卒で清掃のバイト、実家暮らしの青年カズヒコが、新しく働くことになった銭湯、が舞台なんですが。
あるとき、そこの銭湯で深夜に死体を目撃してしまい、その清掃を手伝うことになるーという話ですね。
東京とか、あり得そう、って気がしなくもない。
その銭湯入るのか、って思ったらヤだけど。
この映画見てると、とても不思議なことがあって、
高校の同級生の女の子がカズヒコにやたらと話しかけてくるんですよね。
一体コイツのどこにそんな魅力があるのかさっぱりなんだけど。
どうしてこの女の子はカズヒコに、飲みに誘ったり、同窓会に誘ったりとかするのやら・・。
ちょっとそこらへんのイキサツを一ミリぐらい描いてほしかった。
多分、成功者とかそういう人じゃなくて、それと正反対の人に、魅力を感じ、自分と同じ銭湯に来ているというイキサツから、共感みたいなものを感じたのがキッカケかな、という気がしなくもないが。
殺しの話だし、ヤクザは出てくるし、ジャンル的にはバイオレンスという気がしなくもないですが、どっちかというとコレはコミカルな映画だと思います。
カズヒコの家族ものんきなもので、今日のごはんはどーとか、味噌汁の味噌を変えてみたの、という他愛もない会話が繰り広げられます。
毎日の夕飯のおかずに自然に目がいってしまうわけですが、大人3人では食べきれないほどのコロッケ?とか、から揚げとかに目がいく。
この家族は、一人一人が皿に小分けするような感じでごはんを食べているワケじゃなくて、大皿を3人で食べる家族なんだな、とかそういうところが見える。
ちなみにうちの家族は大ぐらいだから、大皿で分けるなんて食べ方はしない。絶対に一人一皿。
大皿で食べると、瞬時に一人何個かを数えてしまう、そういう能力が備わっている。
カズヒコは一人っ子らしく、ごはんを黙々と食べているが、親は親で、仕事の内容に口を出す素振りもないがそれを気にしている素振りもない。
カズヒコの家族が独特でここらへんの背景は気になるところだが、この一風変わった家族だからこそ最後の展開につながっていくっていうあたりが、なかなかコミカルかな。
ただ、コミカルさとか、暴力さとかのメリハリがない気がして、ふわふわとした雰囲気が漂っていて、もどかしさが残る、そんな感じでした。