非情城市を見ました。
台湾映画です。
終戦後の日本統治からの中国大陸統治に変移する様を描いています。
割と淡々物事が進んでいて、起きていることは非情に悲惨なんですが、凄い悲しくなるということはないです。
が、歴史というか、戦争というか、戦争のそのあとの勝利国による侵略というのは、かくも無残なものだ、と思い知らされるのです。
もともと、台湾という国(飽く迄国と言っておきますが)は、日清戦争で、当時の清が負けて譲渡した島な訳です。
ここら辺の直後は、是非セデックバレを見て欲しいところですが、
当時の台湾は、数十種類の原住民の部族から成っていて、その台湾人達に教育を施す(言い方は悪いですが)ところから日本が統治し始めたのが始まりでした。
で、第二次世界大戦で日本が負けたわけです。
日清戦争で、放り投げた大陸が、第二次世界大戦で日本に成り代わり統治する。
この侮辱感たるや、思いやられます。
この映画のOPシーンは、なかなか衝撃的で、
天皇の終戦ラジオ放送から始まるわけです。
日本人的には、なかなかの衝撃的。
そんな統治国に翻弄される台湾。
彼らの心情を思うと、色々考えるところがあります。
そんな台湾の日々を描いている訳ですが、映画の中で、日本の民謡を歌うシーンが結構出てくるんですよ。
彼らは、そう、日本語の歌をそのまま歌うんですよね。
日本人が歌うそれとは、やはり少し違う。
そうして、ヤクザな一家の行く末を映画を淡々と描いているわけなんですが、激動だな、と感ぜざるを得ません。
最後に思うことはと言えば、やはりやるせなさだろうか、と思います。
今の大陸の激動の香港や、台湾や、一国二制度を思うと、色々想うところが、と。
そんな映画でした。