響を見ました。
漫画原作の映画ですね。
監督はこれまでに、漫画原作の恋愛映画を撮ってきているようですが、この映画、
全然恋愛要素は皆無です。しかし、そこがいい。
あらすじはというと、鮎喰響が小説の新人賞に向けて原稿を出したところから始まる。
しかし、データ原稿で出さないといけないのに、住所不定で名前しか書いておらず、封筒に紙の原稿を入れて出した。
応募要項にあっていないため、捨て箱に入っていた原稿をふと、北川景子演じる、ハナイが拾い上げ、読み通す。
その作品の圧倒的な面白さに目をとめ、紙の原稿をデータに徹夜で起こし始めるーというお話。
なるほど、よくある話ですか。
と思うかもしれないが、その上をいく
圧倒的にブレない主人公の登場である。
ある場面で、面白い小説と面白くない小説の分けられた棚がある。
その棚の分別を巡って最終的には本棚を倒してしまうなんて一幕があったり。
とにかく暴力的なのに、どこか抜けていたりして、空気読めない系なのに、その貫く姿勢と、作品や小説に対する姿勢が一貫していて、ツッコミながら吹き出して鑑賞してた。
ある意味、新しい形のヒーロー誕生である。
鮎喰響は、天才的な才能で、出会う様々な人々にすごい!と思わせていくわけだが、その脇を固めるキャラクターもイイ。
アヤカウィルソン演じるリカは、有名作家を父に持ち、その重圧に苦しむ。ここをぱぱーっと描かず、鮎喰との友情を交えつつ、アヤカウィルソンのチャラい女子高生の実は・・の苦悩も丁寧に描いているところが好感が持てる。
かつ、この映画ではかっこ悪い小栗旬も見ることができる。もっとかっこ悪くてもイイんじゃないかって気もするが、濁った眼差しが印象的で良かった。
平手友梨奈の挑むような眼差しも、響のキャラクターにマッチしててとても良かった。
ぜひ、続編をよろしく頼むぞ!
と、いうことで結構楽しめました。漫画のイイ映画化でした。原作読みたくなりました。